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味覚障害が起こることは決して珍しくありません。
料理の味がよく分からなくなった、味覚が鈍磨した、本来の味とは違った奇妙な味を感じた、といったお悩みが代表的です。また、口の中に何も無いのに塩味や苦味を感じたり、何を食べてもまずく感じられたりすることもあります。
原因は多岐にわたりますが、生活習慣病などで長期にわたりお薬を服用している患者さまが味覚障害となるケースが多く見られます。
味は主に舌の表面にある味蕾と呼ばれる感覚器官で感じられます。味蕾には多数の神経が通っていて、味の情報はこの神経から脳の中枢へと伝わります。味覚障害は何らかの原因により味蕾や神経、脳に異常が起きて、味が感じられなくなる、異常な味を感じるようになるといった状態です。
など
原因もほとんどが舌や口腔内の異常です。多く見られる原因には加齢と亜鉛不足、唾液の減少があります。加齢によって舌の乳頭が萎縮することで、味蕾の数が減少し、唾液の分泌も減少します。ケースとしては稀ですが、脳腫瘍や脳外傷、脳手術の合併症などによって味覚障害を発症することもあります。また、最近では新型コロナウイルス感染症(COVID-19)でも味覚障害が出ることがあります。
薬剤が原因で味覚障害が起こっているような場合には、担当医と相談の上、薬の中止や変更を検討します。また、亜鉛不足が原因のケースも多いので、亜鉛を補給する治療も取り入れます。亜鉛の摂取推奨量は1日で男性なら11mg、女性なら8mgと厚生労働省からも示されていますので日頃から不足しないよう心がけましょう。ストレスなどに起因する心因性の味覚障害と考えられる場合は抗不安薬や抗うつ薬などによる治療を行うこともあります。